SPOZIUM(スポジウム)

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編集部自己紹介 #2 蒔平ゆき

はじめまして、SPOZIUM編集部の蒔平と申します。森田に続いて、私も自己紹介をさせていただきたいと思います。

私はバスケットボールが大好きです。中学も高校も大学も、学生生活はいつもバスケットボールと共にありました。競技自体も好きですが、バスケットボール部の仲間、経験したたくさんの想いなど、この競技を通じて得られたことも自分にとってとても大切なものだと思っています。

大学を卒業して就職活動をするときはスポーツにこだわらず、自分の興味のあった「サービス」という軸でいろいろな仕事をみていました。形のないものを扱う仕事で一流のサービスを提供しているところ、そしてご縁をいただいたのがゴールドマン・サックス証券の投資銀行部門でした。待っていたのはやるといったらとことんやる、厳しくも刺激的な世界と激しく鍛えて下さる優秀な先輩方。毎日がとてもエキサイティングで濃厚な時間でした。

そして3年が過ぎた頃、めまぐるしい毎日の中で、「このパワーを自分の一番好きなものにぶつけてみたい」という考えが浮かびます。自分の一番好きなこと、自分の心が一番震えること、それは私にとってスポーツであり、バスケットボールでした。そしてちょうどそのタイミングでいただいた「千葉でプロバスケットボールチームを一緒に立ち上げないか」というお誘いに、何も考えずに飛びつきました。

人脈も資金も選手や体育館も、ほとんどない状態からのスタートでした。本当に数人のメンバーとその情熱しかなく、今から考えるとなんと無謀なことをしていたのだろうと思います。それでも毎日走り回って、ひとり、またひとりと有り難くも協力して下さる方が増えていき、なんとか1年半後、開幕戦までこぎつけました。

しかし一番大変なのはここからでした。継続的にチームを運営するに足る売上をあげること、つまりチームのスポンサー企業やチケットを買って下さる観客を集めることは、本当に困難なことでした。同時にその土台となるチームや会社組織もうまくできておらず、大きな壁にぶつかります。

ここで幸運なことにチームを救って下さる方々がいて下さり、チームは今もぐんぐん成長していますが、スポーツのビジネスをするうえで重要なのは「スポーツが好きで詳しい」ことよりも「いかにビジネスとして考えて実行し、結果を出せるか」なのだと思い知り、自分の無力さを痛感したのがこのときでした。

限られた場所、時間ではありますが、チームでの経験から、チーム、つまりコンテンツホルダーが自身のコンテンツの価値を向上させるためにどれだけ様々な取り組みを試行錯誤しているか、またスポンサー企業や観客がどういった想いでそれを応援しているか、たくさん見てきました。そしてバスケットボールというまだ日本でメジャーとはいえないコンテンツだからこそ、スポンサー企業のメリットを考え、むしろアクティベーションまで考えて提案しないと話にならないという現状もありました。しかしこれらの取り組みを多くの方に知っていただける機会が少ないのもまた現実でした。

上記は私の知る範囲での例ですが、きっと日本のスポーツ界にはこのような事例がたくさんあるのだと思います。SPOZIUMではこのような各ステークホルダーの工夫や考え、ニーズや課題、いろいろなものを紹介して共有していけたらと考えています。そしてあるステークホルダーの取り組みのノウハウが別のところで活用されたり、あるステークホルダーの課題と別のステークホルダーのニーズがマッチしてお互いにメリットのある取り組みがうまれたり、このSPOZIUMの場で起こる化学反応が日本のスポーツ界を大きくしていくこと、そして大好きなバスケットボール界やチームが発展することに少しでもつなげられれば嬉しい限りです。