SPOZIUM(スポジウム)

VOICES

「スポーツ観戦を身近なものへ。」東京ヤクルトスワローズが新たに取り組む神宮球場“居酒屋プロジェクト”

いよいよ交流戦も始まり、熱戦が続くプロ野球。その中でも、勝率6割前後をキープし、首位を走るDeNAベイスターズからは目が離せない。

今回は、ここ近年急速に進む、ファン向けイベントの中でも、東京ヤクルトスワローズが行っている少し斬新な取り組みを紹介する。

「巨大居酒屋「神宮」 ヤクルト、残業後ネットで誘う」(日本経済新聞)※有料会員限定

記事の要約をすると、ヤクルト球団がヤフーと組み、神宮球場で開催されるプロ野球の試合のチケットをドリンクやフードとセットにして、お得な価格で発売を開始した。ヤフーが提供する試合速報サービスを利用し、途中経過を見ているファンが簡単に飲食予約サービスを使ってチケットを買える仕組みを用意。チケットの価格は2000円で、7回以降に入場できる内野指定席券にビールなどドリンク1杯とミックスナッツが付く。球団としては、仕事帰りの人が仲間と居酒屋感覚で気軽に立ち寄ることを見込んでいるとのこと。

v_00010_1
一球速報ページの下部にバナーが掲載される(実際のページのキャプチャー画像)

v_00010_2
バナーをクリックすると予約画面に(実際のページのキャプチャー画像)

また、上記の企画とは別に、5/12(火)〜6/4(木)の期間を「サラリーマンシリーズ」と題し、アフター5のサラリーマン・OLを対象としたイベントを実施、ともに、神宮球場という立地特性を活かした取り組みであり、近年、各球団が取り組むMLBをベンチマークにした「ボールパーク化戦略」の中でも、斬新な切り口の取り組みといえる。

そもそもNPB各球団は、スポーツビジネス特有の「勝敗」というコントロールする事が難しい要素を抱えている。したがって試合観戦に至るまでの周辺施設の充実、スタジアム内の雰囲気作り、ファンサービスなど、商品としてのサービスレベル向上のため、「ボールパーク」構想を打ち立て楽天やDeNA、ロッテなど各球団が積極的に取り組んでいる。その結果、チケット収入以外にも飲食やグッズ販売での収入増(客単価の増加)や、新規ファン獲得など、着実に成果を上げてきている。

スポーツが人々のライフスタイルとなっている米国においては、仕事帰りに球場やスポーツバーに行き、スポーツをつまみに酒を飲むことは一般的ではあるが、まだまだ「スポーツ観戦」が特別なイベントである日本において、今回の取り組みにどのような反響があるかとても注目である。

人々の生活に目を向ければ、スポーツ観戦は余暇産業に位置し、休日であれば、遊園地、海水浴、映画鑑賞などが競合であり、平日であれば、アフター5の居酒屋、デートのレストランなどが競合となる。

今回は、ここまでとして、実際に球場に足を運び、次回は現地レポートを交え報告したい。