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ビジネスとして視る”スポーツCM”まとめ vol.1 

スポーツコンテンツに協賛することで得られた権利を使って、CMを制作するということはよく行われます。最近では感動を誘う動画がバスメディアに取り上げられ、SNS等で「◯◯のCMが泣ける」といったタイトルと共に視界に飛び込んでくるケースが多いように思われます。今回は、スポーツのスポンサーシップを上手く活用したCMをいくつかピックしてみました。

まずは、スポーツスポンサーシップの王道を行くコカ・コーラ社。グローバル/国内/地域で、リーグ/チーム/大会/選手と様々なカテゴリを上手く使い分けてスポンサーシップを展開し、それらの権利をフル活用したマーケティング活動を展開しています。2012年のロンドンオリンピックにおいては、人気アーティストマーク・ロンソンとケイティ・Bの新曲「Anywhere in the World」を軸に、move to the beatと題したキャンペーンが展開されました。


マーク・ロンソンとケイティ・BによるライブをベースにしたグローバルCM


加藤ミリヤを起用し、日本向けにローカライズされたCM

音楽とスポーツとコカ・コーラの音を融合された独特なビートがとても素敵ですね。私もオリンピック期間中、よく聞いていました。

 

次に、P&G×オリンピック(IOCグローバルパートナー)のCM。


P&G London 2012 Olympic Games CM(イギリス版)

こちらバンクーバー大会からthanks momというキャンペーンを展開。オリンピックアスリートになる子供の成長の過程をママ目線で描いたCMは、ママからすると、「そうなのそうなの、ホントここまで育てるの大変だったんだから」とつい共感したくなるのではないでしょうか。洗濯や食器洗いのシーンが自然に露出するのも絶妙ですね。

 

次に、国内にも目を向けてみましょう。キリンビールのサッカー日本代表香川選手を起用したCM。


キリン CM 香川真司 「応援する者」篇

香川選手の半生が実に鮮やかに描かれています。この中で少し注目したいのが、香川選手の所属したチームの表現です。セレッソのレジェンドプレーヤー森島選手はセレッソのユニフォームを着ていますが、ドルトムント、マンチェスターはユニフォームが出てきません。セレッソや森島選手との契約がどのようになっているのかはわかりませんが、ドルトムントとマンチェスターに関しては、個別に契約するのは物理的に不可能なため、このように切り抜けられたのでしょうか?また、CM後半で、日本代表の香川選手を応援するシーンがありますが、おーおーおーおおーおおー!という日本代表サポーターお馴染みのチャントを使用されていて、ワールドカップに向かう日本代表を思わず応援したくなります。

 

最後に、今年からJリーグのタイトルパートナーとなった明治安田生命のCM。


明治安田生命Jリーグ「2015シーズン」篇

生命保険とJリーグに共通するテーマである「誰かを応援することの喜び」をサポーター目線で鮮やかに描写しています。サッカーのチャントでよく使用されている「アイーダ」のBGMを使っているのも臨場感が湧きますね。ここ数年、本田選手や香川選手、長友選手といったように、個々の選手にフォーカスしたCMは目にする機会が増えましたが、今回のJリーグを活用したCMはあまりなかったのかな、と。当然、このCMは明治安田生命の活動なので、主体はスポンサー側なのですが、共通のテーマを持って共に歩んでいるJリーグのブランディングにも繋がっているというのが素敵ですね。

 

企業がコンテンツに対して、一方的にお金を払うだけでなく、コンテンツに寄り添い、一緒に歩んでいく(=アクティベーションする)、そして、それにファンがついていく、という循環が生まれると良いなと思います。