SPOZIUM(スポジウム)

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人を呼ぶところから始まる応援のかたち

先日の東京六大学野球において、「華の慶早戦」のポスターが話題になった。アドタイの記事によると、慶應義塾大学応援指導部リーダー部OBで社会人2年目の近藤氏による自主提案から始まったという。

「応援は、人を呼ぶところからはじまっている。」先輩から教わったという記事中のその言葉に胸が熱くなった。いろいろな応援の方法があるが、満員の観客席は何より選手を奮い立たせる力があると思う。

観客の盛り上がりがすごいというアメリカの大学スポーツを体感したくて、昨秋にミシガン大学のアメリカンフットボールの試合観戦に行った。

土曜日午後3時の試合開始に向けて金曜夜に現地入りをしたが、スタジアム周辺のホテルは1ヶ月前からすでに満室で、車で1時間程離れたホテルしか予約できなかった。

翌朝食事をとるためミシガン大学近くのダウンタウンに行くと、驚くことに街を歩く人々のほぼ全員がミシガン大学の様々なデザインのTシャツやトレーナーを着てキャップをかぶっている。フェイスペインティングをしたり、スニーカーまでミシガン大学カラーの黄色と紺色でコーディネートしたり、学生はもちろん、家族連れまで皆がミシガン大学一色だった。

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スタジアムから歩いて15分程離れた大学近くの通りの様子。まだ試合開始3時間以上前(筆者撮影)

ダウンタウンにあるミシガン大学のグッズショップは朝から人で溢れ返っていた。Tシャツひとつとっても種類が豊富で、全て見きれない程のバリュエーションがある。

食事を終えてスタジアムに向かうと、大学の寮には学生が集まり人だかりができている。フットボールの試合の日は朝から各所で盛大なパーティーがあり、ガンガンに音楽を流しながらそれぞれが思い思いのミシガンコスチュームで踊ったり歌ったり思いっきり楽しむのだそうだ。

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試合当日は朝からお祭り騒ぎ!(筆者撮影)

街全体がお祭り騒ぎでものすごい人の流れがスタジアムまでぞろぞろと続き、最終的にスタジアムには10万人近くもの人が集まっていた。開会時には盛大なエアショーも行なわれ、その規模の大きさにただただ驚くばかりだった。

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10万人規模のスタジアムは圧巻!(筆者撮影)

街全体がワクワク感に溢れていて、これだけの人が熱狂して楽しんでいることに単純にとても感激した。観客をはじめ街中の人々が一日かけて全力で試合を楽しみ、勝敗に一喜一憂する。選手にとってもそのスタジアムでプレーすることはとても晴れがましくきっとものすごく幸せだろう。

環境や規模は違っても、近藤氏の取り組みのように「人を呼ぶところから始まる応援のかたち」がひとつずつ実行されていることは非常に素晴らしいことだと思う。自分としても何かできることはないか、何が必要か、いろいろな応援のかたちを考えてみたい。