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日本バスケットボール界のDREAM GAMES

9月13日日曜は大田区総合体育館に「リサイクルショップ ベクトルpresents NBL×TKbjリーグDREAM GAMES」の観戦に向かった。NBLとTKbjリーグの昨シーズンの優勝チーム同士、準優勝チーム同士が対戦する試合で、これまでリーグを超えた試合は練習試合やプレシーズンゲームなどではあったものの、JBA(日本バスケットボール協会)の及び両リーグの主催で大会を催すのは初めてだという。

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DREAM GAMES当日の大田区総合体育館の様子(筆者撮影)

試合会場は席がほぼ全体的に埋まっている状態で、熱気に溢れていた。両チームのファンやブースターが固まって応援合戦を繰り広げている。異なる競技ルールで運営されている両リーグだが、本大会においてはなるべく公平となるようなルールが採用されていた。結果は2試合ともNBLのチームが勝利した。

一見すると「3000人規模のバスケットボールの興行試合」なのだが、これまでの歴史を考えると感慨深いものがあった。

さかのぼると当時の「bjリーグ」が開幕したのは10年前の2005年11月5日。新潟と埼玉のチームが当時のJBA傘下の「スーパーリーグ」から脱退し、仙台、東京、大阪、大分を加えた6チームで始まった。
http://www.bj-league.com/history.php

一方のスーパーリーグは2007年に「JBL(日本バスケットボールリーグ)」となり、日立、トヨタ、東芝、パナソニック、三菱電機、アイシンの企業チーム6チームとリンク栃木、レラカムイ北海道のプロチーム2チームが所属していた。

bjリーグの設立時から断絶していた二つのリーグは2010年に動きを見せる。JBA及び両リーグの三者は「次世代型トップリーグ創設」に関する覚書に調印し、統一リーグに向けて歩みを進めた。これよりbjリーグの選手からも日本代表選手が選出されるようになる。
http://www.japanbasketball.jp/release/3625

そして2013年よりJBLとbjリーグの統合を目指した新リーグ「NBL(ナショナルバスケットボールリーグ)」が立ち上がった。しかしbjリーグからは千葉ジェッツしか加盟せず、引き続きNBLとbjリーグが並立する状態となった。
http://www.nbl.or.jp/about#league_about

2014年5月、以前から二つのリーグの併存問題の解決を要請していたFIBA(国際バスケットボール連盟)は、JBAに「2014年10月末までに進展しなければ制裁を課す」という最後通告を言い渡す。結果的に事態は変わらず、11月に日本のバスケットボール界は無期限の資格停止処分という制裁を受け、国際大会への出場ができない状況になる。

そこで川淵三郎氏を中心にタスクフォースチームが組まれ、リーグの統合をはじめ日本バスケットボール協会のガバナンスの強化、日本代表の強化というFIBAからの要求に応えるべく一気に改革が進んだ。無事制裁は解除され、そして2016年9月より先日発表された新リーグ「B.LEAGUE」がスタートする。

そういったこれまでの経緯を考えると、このDREAM GAMESは日本のバスケットボール界にとっては非常に意義のあるものであったと思う。私自身がbjリーグのチームにいた5年前には、当時のJBLのチームとはオフィシャルに試合をすることすら想像できなかったので、このDREAM GAMESも今バスケットボール界で起こっている改革も、単純に嬉しく思う。

しかし今の段階でバスケットボール界に注目しているのは、まだまだコアファンや関係者が中心。昨今の動きや東京オリンピックの流れという大きなチャンスを生かし、過去の経緯を知らない多くの人たちをも魅了するようなムーブメントをつくっていきたい。